文化保存活動
加賀鳶梯子登りの演技とその気風を保存し、後継者の育成につとめるため、金沢市の全消防団員は生業の傍ら、消防団活動および保存会活動(梯子登り)を行っています。 また、平成14年には「金沢子どもはしご登り教室」を開講し、梯子登りの妙技を子ども達へ伝承する活動も行っています。
加賀鳶梯子登りは、平成7年に金沢市指定文化財、平成21年には石川県無形民俗文化財に指定され、出初式や百万石祭りなどの主要行事に出演しています。
梯子制作
毎年恒例の出初式や百万石祭りなどで加賀鳶梯子登りの勇壮で華麗な演技を披露していますが、この妙技が演じられる梯子は誰がどのようにして製作しているのでしょうか。
演技で使用する梯子は、太くて長い2本の竹に足がかりの「手」とよばれる13本の横木を定めの間隔にとりつけたもので、高さは約6mにもなります。
以前までは、地元の竹細工職人に製作を依頼していましたが、近年では、消防団員自らが、竹の選定から切り出し、縄かけまでのすべての工程を行い製作しています。
出演イベント
【出初式(でぞめしき)】
「火の見」に始まり、大技の「横大」など華麗な技を石川門を背景に展開する姿は金沢の正月の風物詩となっています。
【金沢百万石まつり】
金沢百万石まつりのメイン行事「百万石行列」に加賀鳶行列として参加し、華麗な演技でまつりを盛り上げます。
【金沢マラソン】
金沢の秋の人気イベント「金沢マラソン」において、応援スポットなどで纏(まとい)を振り、ランナーを鼓舞しています。
【フランス ナンシー市での演技披露(H30.12.1)】
加賀鳶発祥300年を記念し、フランス・ナンシー市の世界遺産「スタニスラス広場」で演技披露しました。石畳敷の広場での演技はバランスを取るのに苦労しながらも、スピード感あふれる技を繰り広げ喝采を浴びました。
海外での披露は5回目で、これまでにアメリカ・バッファロー市(1978年)、ハワイ(1978年)、ハワイ(1993年)及びシンガポール(1997年)で梯子登りを披露しています。
【第17回日本スカウトジャンボリー(H30.8.7)】
国内外から1万3000人を超すボーイスカウトが集った「第17回日本スカウトジャンボリー(珠洲市蛸島町)」に参加し、地方視察中の皇太子さま(当時)が見守るなか、伝統の加賀鳶梯子登りを披露しました。
【消防団120年・自治体消防65周年記念大会(H25.11.25)】
東京ドームで開催された「消防団120年・自治体消防65周年記念大会」において、金沢市の消防団員110名が江戸消防記念会、仙台市消防団とともに梯子登りの妙技を披露しました。